中盤の戦略
カタンにも、将棋や囲碁と同じように「序盤」「中盤」「終盤」があり、勝つためにはそれぞれの段階で考えるべきこと、行うべき行動があります。このページでは、「中盤」をプレイする指針について、建設・交渉・盗賊に分けて説明します。
このサイトでは、中盤とは、誰かが５点になってから、７点のプレイヤーが複数現れるまでと考えます。言い換えれば、全員の点数の合計が１６〜２５点程度のときが中盤です。この段階で最も注意しなければならないのは、道賞と騎士賞を誰が取るかということです。現状勝っているプレイヤーに安易に道賞や騎士賞を取らせると、下手したら一気に上がられてしまうケースもあるので、中盤になっても誰も道賞や騎士賞を取りそうな人が（現状のトップ以外に）いなければ、自ら対抗馬となるか、他のプレイヤーを支援して対抗馬となってもらいましょう。
建設
道賞や騎士賞を視野に入れよう
街や家の建設が重要なのはもちろんですが、そろそろ道賞または騎士賞も視野に入れていきましょう。自分が現状リードしていて逃げ切る場合、劣勢なので追いかける場合、どちらでも特別賞の２点は非常に大きいです。道賞を狙うなら、自分の道を他のプレイヤーに分断されないよう家を建てて守ったり道を先に繋いだりする、騎士賞を狙うならどんどん発展カードを買いつつ、相手にプレッシャーを与えるため積極的に騎士カードを使用するなどです。
優勢なときは発展カードを引こう
また、この段階で自分がトップに立っていると思われるなら、一旦開拓は後回しにして発展カードの購入に力を入れます。めぼしいところの開拓は終わっているだろうからこれ以上街や家を建てても生産力は大きくは伸びないでしょうし、この先盗賊の集中砲火が予想されますので、防衛のために騎士が欲しいからです。
オールマイティとなる土地を作ろう
さらに、勝つためにこの局面で行っておきたいのは、「一度出れば好きな資源に変わる目」、いわゆるオールマイティとなる土地を作ることです。トップに立って交渉を渋られても開拓ができるし、最後に上がるときの受けが広くなります。具体的には、「特定の土地に街２軒、または街１軒と家２軒」「３：１港を持った上で、特定の土地に街１軒と家１軒、または家３軒」「専門港を持っている資源の土地に街１軒か、家２軒」です。こうすることで、一度その目が出れば好きな資源１枚に交換できる態勢が整います。
家と街のバランスよく建てよう
バランスよく発展させていくということも重要です。本来は序盤のうちに苦手なことをやっておくべきでしたが、この段階になってまだ街と家の数に偏りがある場合は、交渉や港での交換を使ってでも、少ないほうを優先的に建てましょう。６点になったときに家２軒と街２軒、または家４軒と街１軒があるのが理想です。終盤になって、家でしか、あるいは街でしか上がれないプレイヤーは、盗賊によって簡単に止められてしまいます。特に、家を５軒建ててしまうと、街にしない限りそれ以上家を建てられないので、鉄を止められただけで動きが封じられてしまうため、非常に不利です。
交渉
手番プレイヤーが２枚出すことが増える
中盤からは生産力の上昇に伴いバーストのリスクも上がるため、得た資源をすぐに使える手番プレイヤーの有利性が増し、交渉は２：１や「高い資源を含む２枚：安い資源を含む２枚」などの不平等な条件が基本になります。無論、手番プレイヤーが遅れている場合は１：１で交渉してもらえる場合もあるでしょう。また、当たり前だが自分だけの都合では相手も交渉してくれないので、誰がどの資源を欲しているのか、次にどんな行動をしたいのか、自分以外のプレイヤーの動きに注目することで、交渉を成立させやすくなります。そのためには他のプレイヤー同士の交渉にも耳を傾けましょう。それにより、高く売れそうな資源はあえて自分で使わず温存するような作戦もあります。
盗賊
特別賞のライバルか推定点数が最も大きいプレイヤーを止めよう
まず、特別賞を争っているライバルがはっきりしていれば、そのプレイヤーの、その特別賞に関する資源を止めます。そうでなければ、序盤と違って有利・不利がはっきりしてくるので、最も有利なプレイヤーを止めます。基本的には盤面の点数＋伏せカードの枚数で計算した「推定点数」が最も高いプレイヤーを止めることになります。（騎士と得点以外の伏せカードは、大半の状況では使うことで１点を得られるので潜在的に１点と見てよいでしょう。もし騎士なら、盗賊を置かれたプレイヤーが使ってくるはずです。）ただし、推定点数が同じでも、街や家の点数を、生産力が伴わない道賞や騎士賞、あるいは伏せカードより高く見ます。止める場所については、最も生産力の高い場所、または前述の「一度出れば好きな資源に変わる場所」（例えば、鉄港を持っているプレーヤーが鉄の土地に建てた街）です。